2018年01月15日

白内障 予防

白内障 予防

できれば手術をせずに白内障を予防したいという方も大勢いらっしゃるでしょう。以下、特殊なサングラスが白内障予防に繋がることを動画で説明しております。ご視聴ください。

白内障 予防 抗酸化療法

加齢によって引き起こされる白内障は、高齢者になると誰にでも発症する可能性のある疾患です。皆さんが総称して呼んでいる白内障はこの老人性白内障(加齢性白内障)のことが多いです。
白内障とは眼球の中に存在する、カメラで言うレンズの焦点を合わせる役割を持つ水晶体が、何らかの原因により白く濁り始める病気です。この水晶体の焦点を合わせる働きは老化とともに衰えていきます。

多くは血液の酸化、活性酸素(サビ)の影響により水晶体が硬化、混濁します。

ですから、その予防や進行抑制が期待できる対応として、当院では”抗酸化療法”と呼ばれる対応をご案内しております。

点滴療法

高濃度水素吸入療法

食べる炭

蒸留水

 

白内障 予防 水晶体を老化させない食

老眼は水晶体のたんぱく質が変性して生じるとお話ししました。この変性はたんぱく質の酸化のためです。酸化の原因となるのが「血液の活性酸素」なのです。

アトピー性皮膚炎や糖尿病で白内障が起こりやすいのは、ともに血液の活性酸素が増えているため、水晶体の細胞代謝に悪影響を与えるからです。つまり細胞を酸化させてしまう活性酸素を少なくすることが老眼、白内障の予防に繋がるのです。

血液の活性酸素が増える原因は様々です。しかし、我々の身体は食べたもので出来ており、水と食の質があなたの血液の質を決めます。(あなたの目の為に、ナチュラル•ハイジーン!)。

水晶体を酸化させにくいということは、身体全体を酸化させにくくなるということであり、病気や老化の予防と治療に繋がるのです。

 

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2017年12月22日

緑内障と白内障の違いは?

緑内障と白内障の違いは?

 

患者さんからしばしば、

「緑内障と白内障はどう違うのですか?」

とよく聞かれます。

 

日本語ですと“緑”と“白”の一字違いですので、似たような病気だと思っている方も多いようです。

 

ところが全く別の病気です。

 

「別の病気ということは知っているが、どちらかがタチの悪いほうやな~(笑)」

といった認識で、どちらが“タチ”が悪いのか、やはり混乱している患者さんも多いです。

 

実は私も学生時代は、区別がついていませんでした (^^;

医学部の6年生になって、眼科の勉強を始めてからその違いを知ったのでした(笑)

 

さて本題に戻ります。

 

緑内障も白内障も40歳頃から徐々に増えてくる病気です。

老眼とは初期の“白内障”です。

物を見るときにピント合わせをする役目をしている「水晶体(レンズ)」が濁り、更には硬くなってピント合わせの幅が狭くなります。このピント合わせの“融通が効かなくなった”状態が老眼なのです。

このように白内障は眼の中の水晶体が濁ることにより起こりますが、手術をすれば視力は回復します。

 

対して緑内障は「視神経が傷んで行く」病気です。一度、視神経に障害を受けると、二度と元には戻らない(とされている)病気です。そのために、早期発見と早期治療が重要です。

 

“(とされている)”と記載したことには理由があります。当院で行っている高濃度水素吸入療法や、高濃度ビタミンC点滴で、“治らない”とされている視野欠損(視界の中で部分的に見えない場所が起こること)の改善例が、何人も確認されているからです。

 

緑内障の詳細については、当院のホームページをご覧ください。

 

緑内障には様々な病型があります

30種類ほどの病型があると言われています。これだけ多くの詳細な分類がなされているのも“緑内障”という病気の特徴です。一口に緑内障と言っても、内容は全く異なる場合が多いのです。

その中の一つ、特に白内障と関連が深い緑内障の一つとして、原発閉塞隅角緑内障があります。

目の中を循環している水(房水)があります。この房水は血液から作られます。

房水は血液から産生され、眼球内を満たしています。しかし、房水は眼球内から出ても行きますので、その房水の出口が狭くなると、眼圧が上がってしまうタイプが原発閉塞緑内障です。

急性で起こってしまうと、「急性緑内障発作」と呼ばれる”発作症状“が出現するのです。

普段から小さい発作を起こしていても気付かない場合も多いようです。単なる頭痛や気分の悪さと思って、「目の発作症状」であることに気付いていない方が多いです。

それが突然「大発作」として急激な眼圧上昇を起こされる方が、年に何人も受診されています。

具体的には頭痛、吐き気が主な症状となるため、眼科疾患と思わずに内科や脳外科を最初に受診される方が多いようです。

私の病院勤務時代には、急激な眼圧症状を起こした方が救急車で夜中に受診されるケースが珍しくありませんでした。

この「急性緑内障発作」を起こしやすい目は、「狭隅角眼」と言って若いころに視力に自信があった方、特に女性に多いのです。

緑内障治療目的で白内障手術?

 

狭隅角眼、もしくは既に原発閉塞緑内障として眼圧が高い方では、

「緑内障発作を起こす可能性が高い体質です。将来の緑内障発作を予防するために白内障手術をしたほうがいいです。」
と治療をお勧めすることが多いです。

これまではレーザーで虹彩(茶目の部分)の端に直径200マイクロメーター(1/5mm)程度の穴を開けて急性発作の確率を下げる治療を第一選択としていました。

しかし、この状態の根治治療には、白内障手術が非常に有用であることが分ってきました。

「緑内障なのに白内障手術がなぜ必要なの?」

と、疑問に思われるでしょう。

厚みのある水晶体が原発開放隅角緑内障の原因となります。

そのため、水晶体に比較して厚みの薄い眼内レンズに入れ替えることで、房水の出口が大きく広がります。

急性緑内障発作を起こしやすいと言われるかたは、眼球が小さく、遠視眼です。眼内レンズを挿入することにより、遠視を解消することもできます。そのため単焦点眼内レンズでも遠くも近くも良く煮えるようになって、お喜びになられる方が多いです。

そのため私はこの様な方には特に早めの白内障手術をお勧めすることが多いです。

放置するとかなりの確率で緑内障の悪化を生じることがあります。

 

参考までに緑内障の発見が遅れるケースが多く、緑内障患者の80%が病気に気づいていない潜在患者と言われています。

 

眼圧を下げる

 

お伝えしたように原発閉塞隅角緑内障には白内障手術が有効です. 房水の出口(隅角)がもともと狭いことが原因でおこる閉塞隅角緑内障は、加齢とともに水晶体が厚くなることでさらに房水の出口が狭くなり、眼圧が上昇しやすくなるからです。このタイプの緑内障には、水晶体を摘出する白内障手術が有効であることは、再度強調させてください。

 

尚、原発閉塞緑内障に限らず、多くのタイプの緑内障患者さんで白内障手術を行い「眼圧が下がる」という効果が出る方が多いです。

特に「正常眼圧緑内障」が日本人に多いのですが、もともと眼圧が低めの患者さんでも白内障手術で眼圧が下がり緑内障の予防効果に繋がるのです。

緑内障 紙書籍カバー 当グループより緑内障の書籍を出版しております!

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2017年12月18日

視界が黄色に見える「黄視症」、ゴッホも発症!

黄視症(おうししょう)とは

視界が黄色に見える「黄視症」という症状をご存知でしょうか?

普段、自分が見ている色を、他人の見え方と比較することは出来ません。他の人の感覚と全く同じ色に見えているのか分らないため、色覚の変化に気付かないうちに「黄視症」になっている可能性もあります。

有名な印象派の画家ゴッホは、黄色を好んでいました。「黄視症」が原因だったという指摘もされています。黄視症の見え方は、色が黄色っぽく見える、例えると黄色いフィルター越しに見ているような感じがする状態です。

黄色のフィルター

黄色以外にも、赤っぽく見える赤視症、青っぽく見える青視症、緑っぽく見える緑視症などがあります。これらを合わせて色視症と呼びます。

色がおかしいというと、いわゆる色弱・色盲を連想される方が多いでしょう。ところが、このような生まれつきの色覚異常では、色の見え方が変化することはありません。

後天的に色の見え方が変わった場合、光を受け取る眼球か、情報を処理する脳か、いずれかの問題が考えられます。

黄視症の原因

眼球の問題

白内障の場合、水晶体が黄色く濁り黄視症になることが多いです。

白内障については当院の白内障サイトをご参照下さい

手術をして水晶体を取り除き、人工の無職透明な眼内レンズを入れると黄視症は改善します。ところが、水晶体の濁りが取れると見え方が青っぽくなって不愉快と感じる人もいます。青視症です。この問題をお越しにくくするために黄色く着色された眼内レンズを使用する場合もあります。

網膜の問題

・強心剤のジギタリスの副作用

・寄生虫である回虫を駆除する薬サントニンの副作用

鉛などへの中毒

・黄疸

・黄斑円孔、黄斑前膜、黄斑浮腫

中心性漿液性網脈絡膜症(中心性網膜炎)

腎性網膜症

糖尿病網膜症

などが挙げられます。

画家のゴッホが黄色を好んで用いたのは、ジギタリス中毒が原因という説もあります。

脳の問題

頭をケガした後や、後頭葉の脳腫瘍の場合もあります。

ヒステリー(転換障害)による心因性の場合

いわゆるヒステリー(転換障害)の場合もあります。

特定の色を見続けた後で他の物を見ると、残像が重なって色がおかしく見えることもあります。

黄視症のリスク

原糖尿病網膜症や腎性網膜症がある場合は、進行すれば失明することもあります。しかし糖尿病網膜症・腎性網膜症があっても黄視症を感じる方はわずかです。

それ以外の原因による黄視症の場合は、失明の可能性は低いですが、眼科受診をお勧めします。原因を確認して、治療が可能な原因が見つかれば不快感を解消できるケースが多いからです。

眼科受診を!

視力検査

色の見え方がおかしいという症状は、視力検査のような客観的で簡便な検査がなく、症状を伝えるのが難しいかもしれません。治療ができる場合が多いため、異常に気付いたら眼科でご相談ください。

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2017年12月08日

白内障 治療

一般的白内障の治療

一度白内障が起ると手術が必要となります。現在の手術では殆どの場合は痛みも無く10分足らずの時間で完治が可能です。しかし、日本では点眼薬で様子を見ることも一般的です。手術をどうしても受けたくない方も多いからです。以下、点眼薬、手術それぞれについてお伝えします。

点眼薬

一度濁った水晶体は元にはもどらないとされています。残念ながら白内障改善に有効な点眼薬はありませんが、保険診療で目薬の処方は認められています。
目薬を治療に用いるのは症状が軽度であまり視力に影響のない場合に、症状の進行を遅らせる目的で使用されますが、殆ど効果は期待出来ません。

手術

白内障とは、目の中でレンズの役割を果たしている水晶体が白く濁ってしまう病気です。
白内障の手術は水晶体の濁りを取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入します。
眼内レンズは長期間の安全性が確認されており、一度治療すれば、生涯白内障が再発することはありません。

濁った水晶体を取り除き、眼内レンズに置き換えます。

視力は選択できる!

この眼内レンズをお選びいただくことで、「視力を選択する」ことが可能となっています。

ここでは眼内レンズの選択についてお伝え致します。

·     単焦点眼内レンズ

メガネをかけることが苦にならない方への
「健康保険適用の白内障手術」

約15,000円(1割負担の方)~

·     多焦点眼内レンズ

遠くも近くも両方すっきり見える
「先進医療の対応可能です」

30万円(税抜)~

 

お伝えしたように、白内障は点眼薬や内服薬では治りません。水晶体のたんぱく質が濁って固くなるのが白内障です。例えると、卵の白味がゆで卵になるようなものです。ゆで卵の固まった白味を透明には戻せません。白内障を治すことは、民間療法や代替医療でも難しそうです。現在の医療技術では手術以外では視機能回復は無理だと言えるでしょう。

10分足らずの無痛手術で視力は回復します。あれこれ悩むより、視力低下で運転免許等、生活に支障を来した場合は、治療検討をお勧めします。視力低下で人生の質を落とすより、快適な視力を回復して、良い視力で長く人生を楽しまれる方が良いですから!

白内障 手術治療で治ります!

白内障は点眼薬や内服薬では治りません。水晶体のたんぱく質が濁って固くなるのが白内障です。丁度、卵の白味がゆで卵になると白くなるようなものです。ゆで卵の固まった白味を透明には戻せません。白内障を治すことは、民間療法や代替医療でも難しそうです。現在の医療技術では手術以外では視機能回復は無理だと考えます。

10分足らずの無痛手術で視力は回復します。あれこれ悩むより、視力低下で運転免許等、生活に支障を来した場合は早めの手術をお勧めします。

白内障手術

痛み止めは、通常目薬の麻酔だけです。針をさしたりしませんので、麻酔も痛みがありません。

目薬の麻酔は1分ほどで痛み止め完了です。

傷からの細菌の感染を防ぐために、最初に目を洗います(洗眼)。この洗眼液が多少しみる場合はあります。

洗眼が終わると手術を開始します。

3mm 以下の小さな切開を黒目(角膜)の淵に作ります。その小さな切開創から細い器械を眼内へ挿入します(超音波チップ)。濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し、人工レンズ(眼内レンズ)を移植します。(超音波水晶体乳化吸引術)
白内障が進行して、水晶体の核が固くなっている場合は、核を丸ごと取り出すこともありますが、ごくまれです。(水晶体嚢外摘出術)
超音波水晶体乳化吸引術で手術を行う場合は、手術時間はおおよそ10分です。
水晶体嚢外摘出術が必要となった場合は、1時間ほどかかります。
手術時間の違いからも白内障があまり進行しすぎない内に手術を検討される方が、負担が少なく手術できることをご理解いただけると思います。
車の運転をされる方が多い現在、運転に必要な視力0.7程度に低下した場合は運転を続けるために視力回復治療が必要です。白内障が視力低下の原因の場合は、この視力が手術適応の目安となります。
また、上記の所要時間はあくまでも目安であり、眼の状態により異なりますので、受診頂き担当医師にお尋ねください。

白内障術後、より良い視力の為に

宇宙飛行士、戦闘機パイロットにも認可
『アイデザイン•アイ•レーシック® ( iDesign iLASIK) 』

『アイデザイン•アイ•レーシック』は世界各国で200以上のクリニックを有する世界最大の屈折矯正専門クリニックであるオプティカルエクスプレスグループの膨大な実績データから導かれた最適な照射プログラムに基づいた治療です。
当グループではレーシックの最高峰として プレミアム•アイデザイン•レーシック と呼んでいます。

白内障術後の乱視や眼内レンズの屈折誤差、特に多焦点眼内レンズを希望される質の高い裸眼視力を求める方には、プレミアム•アイデザイン•レーシックは必須とも言える治療です。既に、白内障術後にこのレーシックを追加して視力の向上にお喜びいただいている患者様が増えています!

他院で白内障手術を行った方でも、更に質の高い視力をお望みの方は是非プレミアム•アイデザイン•レーシックをご検討下さい。

*:患者さんの目の状態によって、プラミアム・アイデザインレーシックができない場合もあります。その場合は、他の治療方法をご提案させていただきます。

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2017年12月07日

「目が良い」という誤解!?

レーシックサイトのコラムで、”「目が良い」とは?” という話をさせていただきました。

一般に、遠方視力の数値が良いと「目が良い」と日本では言われます。正しくは「遠方視力が良い」と言うべきなのでしょう。視力が良くても「目=眼球」に病気がないとは言えないからです(笑)。

白内障手術でも、実はただ単に遠くの視力を良くするだけでは患者さんの日常生活に問題を生じる場合があります。

遠視や乱視の問題です。

「目が良い」、「目が悪い」といった表現は、先に述べたように日本語独特の表現です。
例えば英語ですと、「(遠方)視力が良い」、「(遠方)視力が悪い」と「視力」について直接的に「良い、あるいは悪い」と表現するのです。決して「目=眼球」が「悪い」とは言いません。

「遠くを裸眼で良く見えることが、眼球の良さを示している」という誤解を日本人の多くが抱いていたために出来てきた言い方が、「目が良い」という表現なのでしょう。

遠くの視力が良くても、眼科では病気として問題となる場合も多いのです。
その代表例が「遠視」です。

程度にもよりますが、軽度の遠視であれば確かに遠方視力が良好です。

白内障術後の場合でも遠視が生じることがあります。

眼内レンズの度数計算において、現在でも100%の精度に至っていないことが「計算誤差」による遠視を生じる原因となります。反対に近視が残ることもありますが、それよりも遠視が残るほうが日常の見え方に問題を生じることが多いようです。

こうした場合の対応法を、コチラに記載しておりますのでご参照いただければ幸いです。

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2017年12月03日

白内障の名医とは? 手術が上手ければ名医なの?

「名医」あるいは「迷医」

名医」と言うと、どのような医師を皆さんは想像されるでしょうか?

「名医はいないけれど、迷医・・・ならいっぱいいるよ!」と自嘲気味に話すドクターは少なくありません (^^;

患者さんが思う「名医」と、医師が思う「名医」とは乖離(かいり)があるような気がします

私にとっての子どもの頃の名医は「ブラック・ジャック」でした。外科手術で何でも”スパーッ”と解決してしまう! 外科医は何てカッコいいんだろう、と思いました。「治療前」、「治療後」の変化が分かりやすいのが外科手術の特徴です。

しかし、医師になってから改めて気づいたことは、外科手術は「対症療法」なのです。病気になった原因は治せません。「根治治療」は病気になった原因を治す必要があります。外科手術が上手なだけでは、「名医」とは言えないと気付きました。悪く言うと、外科手術は「その場限りの対応」となる場合もあり、原因を治していないので、病気の再発が生じるのです。代表例が「癌(がん)」です。

しかし、長年の生活習慣の蓄積が病気の原因となっていることが殆どですから、「根治治療」は時間と忍耐を要することが多いのです。

忙しい現代生活を送っている多くの患者さんは、「手間暇のかかる治療」を好まない傾向があります。

手術で治るが、その病気の原因はどうするか?

例えば、アトピー性白内障について、長らくこちらの新着情報で連載させていただきました。

「アトピー性白内障は手術で治る」のです。若い方には、遠近両用眼内レンズを移植することで、遠くも近くも良く見えるように白内障手術で視力は回復できるようになりました。

しかしその原因となった「アトピー性皮膚炎」を放置しておくと、次の合併症が生じる可能性を残してしまいます

手術が上手いだけの「名医」では、その患者さんの将来の問題は放置となってしまします。

シニアの白内障手術の場合も同様です。

特にアトピー性皮膚炎もないのに比較的若くて白内障になる方、年齢の割に白内障の進行が速い方、糖尿病に伴って白内障が進行する方、など、実は白内障になる原因は必ず潜んでいます。

「病気には、必ず原因がある」

私が「名医」と思うドクターは、手術したら終わり、ではなく、その後の患者さんの将来まで見据えてアドバイスや「根治」治療をご本人に伝えています

手術後の患者さんの将来まで見据えてアドバイスや「根治」治療の対応をされるドクターを「名医」だと考えるようになりました。

しかし、実際の臨床の現場では、全身的な疾患では「内科」と「外科」が連携して対応に当たります。

例えば、胃癌を例にとります。

殆どの場合、胃の具合が良くないと患者さんは「内科」を受診します。内科での検査、”胃癌”と診断が下されると、必要があれば放射線治療のために「放射線科」、その後、手術のために「外科」受診を紹介されます。

手術が終わると、また「内科」へ戻ることになります。

全身的な治療では、一人の医師が一人の患者さんのすべての治療、管理を行いにくいのが保険診療の特徴でもあります。

「名医」というと、ブラック・ジャックのように外科医が取りざたされることが多いですが、病気になった原因や再発を防ぐ治療は内科が受け持つことになり、内科で「予防」して、術後も「再発予防」をすることを考えると、「内科の名医」の役割が重要であることがお分かり頂けるでしょう。

「内科の名医」

全ての病気は、「発症しないように予防」できれば外科医の仕事は大きく減ってしまうのです。

つまり「予防医学」が浸透すると、かなりの医師の仕事は減少すると思われます。実は、私は医師の「名医」とは、「病気を減らして、医師の仕事を減らせる医師」だと捉えています。

「患者さんが減ったら、医療機関が困るのではないか?」と、心配して下さる当院の患者さんもおられます。ですが、医師が増えていく世の中と言うのは、良いのでしょうか? 弁護士も増やさないといけないという状況があるとすると、世の中の争い事が多くなることを意味すると思われます。決して人類にとって良いことではないですよね。

少なくとも臨床的には医者の数が少なく済むのが、健康な人が多いということ、すなわち我々人類にとって良いことだと考えます。

「名医」は病気の再発を防ぎ、将来の病気で悩む患者さんを減らす力のある医師だと思います。

では、白内障の「名医」とは?

眼科は例外的に、病気の診断、薬物治療、視力 まで、一人の医師が対応できることが多い診療科です。病気の診断、薬での治療、手術まで一人の医師が対応可能です。すなわち、その眼科医の技量によっては、治療した患者さんが「医者や病院とサヨナラ」させることも可能だと思います。

白内障は患者数が多く、手術を行う眼科医も多いため、全国どこでも一定レベルの白内障手術(片眼15分程度の手術時間)を受けてもらうことが可能となっています。自宅近く(車で1時間圏内)で日本の人口の9割以上の患者さんが、殆ど痛みがなく短時間で安全に視力回復が出来る時代となっています。

15分以内で、例えば「名医」と呼ばれるドクターが5分で手術が出来たとしても、生涯において”10分”の差が患者さんの生活のレベルに大きな差となるとは思われません。

白内障になった原因に目を向けて、その患者さんの将来への対応や提案が出来る眼科医を求める患者さんは多いのではないかと思います。私は、そうした眼科医になれるように、「名医」目指して日々悪戦苦闘しています!?

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2017年12月01日

白内障手術、費用を抑える先進医療保険の活用

安い! 日本での白内障手術の費用・・・すでにお伝えしました

日本人の場合、白内障手術を受けるに際して「日本に生まれてよかった!」と思っていただけることでしょう・・・と、前回お伝えしました(笑)

健康保険制度が完備されている国だからです。

アメリカですと片眼30万円程もかかる手術費用(単焦点眼内レンズ、日本円での金額は為替レートにより変動します)が、健康保険でカバーされている日本人の場合、ちょっとしたメガネを作る程度で視力回復が可能なのです。

 

白内障手術は大きく分けて2種類 多焦点眼内レンズは高額?

以下に具体的な金額をお示しします。

単焦点レンズ 多焦点レンズ
費用 1割負担 片眼 約15,000円
3割負担 片眼 約45,000円

先進医療適応手術

片眼 466,000円(税込)(厚生労働省認定治療費)

保険 健康保険適応 健康保険適応外
矯正 老眼・乱視は治らない 近視・遠視・老眼を一度に治療
術後 手術後も眼鏡が必要 眼鏡やコンタクトレンズに頼らない生活
対象 多くは60歳以上 老眼を自覚する40代から

今回は、特に「先進医療適応の多焦点眼内レンズ」の費用についてお伝えしたいと思います。

おぐりクリニック・長浜院/名古屋院は厚生労働省の先進医療認定を受けています。(滋賀県内では2か所のみ)
認定を受けている施設で先進医療の多焦点眼内レンズの手術を受けるとご自身で先進医療をカバーする保険に加入されていれば手術費用の給付が受けられます。(実質無料となることが多いです)
(* 手術費用は窓口で一旦お支払して頂きます。)

 

先進医療とは

こちらも前回お伝えしたので繰り返しとなりますが再度説明します。

先進医療とは厚生労働大臣によって認められた医療機関のみが実施できる高度医療技術を用いた有効かつ安全な新しい医療技術のことです。
健康保険の対象となっていないため高額な費用かかる場合がほとんどです。
おぐり眼科グループは白内障手術における『多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術』の先進医療取扱い施設に認定されております。

実は、民間の医療保険に多くの方が加入されていますが、先進医療についても気付かないうちに入っているという方が少なくないです。保険会社の担当者の勧めに従い特約を付けていても、「先進医療とは何かわからずに加入した」、「先進医療に加入していることを忘れていた」という方が非常に多いのです。

そもそも先進医療は、保険会社の調べでは9割程度が白内障で保険金が下りているとのこと。

白内障にしか実質使えないのが実情ですが、皆さん「先進医療保険」は「がん治療」のために加入すると ”誤解” されている方も多いようです。

そのため、「白内障」と「先進医療」が結びつかずに、せっかく加入している保険を”使わずじまい”で無駄になっている場合も多いのが実情のようです。

『手術費用の負担が大きい』という理由だけで、先進医療の手術をあきらめるのはもったいないです。
是非、一度ご自身で加入されている医療保険の内容を確認して下さい!

最近では保険会社から各種様々な先進医療対応の保険が出てきており、中にはインターネットでの自己申告での申し込みで月額500円で加入できるものまで、実に日本は保険も充実しています。

40代以降の方には、先進医療対応となる保険には是非加入されることをお勧めします。

加入されている方が先進医療の『多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術』を受けた場合、保険金で患者さんの治療費がほぼカバーされることが多いからです。ご負担金額が“実質ゼロ“という場合が殆どです。

白内障との診断を受けてからは、保険への加入が困難となりますので、繰り返しますが40歳後半の方は健康なうちに先進医療対応の保険に加入して、来る「老眼」に備えておくと良いでしょう。
先進医療というシステムで、『多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術』を格安(ほぼ実質無料)な治療費用で老眼の視力回復までできるなんて、世界に誇れる日本の医療だと強調させてください!

情報難民とならないよう、是非、先進医療保険を活用して、”生涯視力、遠くも近くも1.0!!” を実現なさって下さい☆

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2017年11月13日

白内障手術費用はいくらかかるの?

安い! 日本での白内障手術の費用

 

治療となると、「いったいいくらかかるのだろう? 急に大きな出費は困るなあ・・・。」
と思うのが人情です。もっとも、「お金はいくらかかっても良いから、最高の治療を受けたい!」と言う方も少なからずおられます。
・・・私は間違いなく前者です(笑)

しかし、ご安心ください。
日本人の場合、白内障手術を受けるに際して「日本に生まれてよかった!」と思っていただけることでしょう。

健康保険制度が完備されている国だからです。

アメリカですと片眼30万円程もかかる手術費用(単焦点眼内レンズ、日本円での金額は為替レートにより変動します)が、健康保険でカバーされている日本人の場合、ちょっとしたメガネを作る程度で視力回復が可能なのです!

世界最安値、と言っても過言ではありません。

アメリカで開業されている友人の眼科医に日本での白内障費用の話をしたところ、「信じられない! メガネより安いなんてありえない(impossible!)」 とのコメントでした。保険が効かず10割負担するとしても、白内障手術費用は日本ではアメリカの約半額なのです。

この眼科医の友人曰く、「そんな安い手術費用では、アメリカではすぐに医療機関が潰れるよ。」とのこと。
だから日本では多くの患者さんの診察をこなさないと医療経営できない、ということを伝えると、「日本人は安い給料で良く働くね!」とお褒めの言葉を頂きました(笑)

実際、日本の医師の給与は諸外国に比べて低く、勤務医の時間給(無給で働く時間が多いので)は、マクドナルドのバイト時給と同じ、とも言われています・・・。

愚痴っぽくなりましたが、それだけ日本人は医療費という点では恵まれています。

しかし、「安いからとにかく検査や治療、薬ももらっておこう。」と患者さんが安易に考えて、無駄な医療を行うと医療費が当然膨らみます。医療機関を受診した場合、薬をもらえないと苦情を訴える方が日本では多いと言われています。とにかく何か薬を出さないと患者さんが来なくなるから、と多くの医療機関では必要がないと思われても薬の処方が必須となっているのが現状です。

無駄な医療費がかさむと、白内障手術のように視力回復して本当に役に立つ治療の自己負担額が増加することにも繋がってしまいます。

一人一人が日本の恵まれた保険診療で自己負担額が少なくなっている「手術費用」に理解いただき、将来の私たちの子孫もこの恩恵を受けられるよう、保険医療システムを守っていく意識を持ちたいと思います。

 

白内障手術は大きく分けて2種類 費用も異なる!

 

それでは具体的に金額を見ていきましょう。

単焦点レンズ 多焦点レンズ
費用 1割負担 片眼 約15,000円
3割負担 片眼 約45,000円

先進医療適応手術

片眼 466,000円(税込)(厚生労働省認定治療費)

保険 健康保険適応 健康保険適応外
矯正 老眼・乱視は治らない 近視・遠視・老眼を一度に治療
術後 手術後も眼鏡が必要 眼鏡やコンタクトレンズに頼らない生活
対象 多くは60歳以上 老眼を自覚する40代から

(手術後の見え方には個人差があります)

おぐりクリニック・長浜院/名古屋院は厚生労働省の先進医療認定を受けています。(滋賀県内では2か所のみ)
認定を受けている施設で先進医療の多焦点眼内レンズの手術を受けるとご自身で先進医療をカバーする保険に加入されていれば手術費用の給付が受けられます。(実質無料となることが多いです)
(* 手術費用は窓口で一旦お支払して頂きます。)

単焦点眼内レンズ

健康保険の負担率 片眼費用 両眼費用
1割負担の方 約15,000円 約30,000円
2割負担の方 約30,000円 約60,000円
3割負担の方 約45,000円 約90,000円

費用は個人差がありますので、目安としてお考えください。
診療報酬点数の改定に伴い、大幅に変わることがあります。

この単焦点眼内レンズでも日常生活に十分な視力回復が期待できます。
1割負担の患者さんでは両眼3万円以内で視力回復が出来るとなると、「何故、視力回復を選択しないの?」と医者の立場からすると不思議なくらいです。
皆さん、歯の治療は比較的早くから治療を選択されるのに、視力に対しては放置されている方の何と多いことか!

残念ながら「情報不足」、に尽きると思います。

先進医療とは

厚生労働大臣によって認められた医療機関のみが実施できる高度医療技術を用いた有効かつ安全な新しい医療技術のことです。
ただし健康保険の対象となっていないため高額な費用かかる場合がほとんどです。
おぐり眼科グループは白内障手術における『多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術』の先進医療取扱い施設に認定されております。
『手術費用の負担が大きい』という理由だけで、先進医療の手術をあきらめるのはもったいない!
一度ご自身で加入されている医療保険の内容を確認し、見直してみましょう。

最近では保険会社から各種様々な先進医療対応の保険が出てきており、中にはインターネットでの自己申告での申し込みで月額500円で加入できるものまで、実に日本は保険も充実しています。
先進医療対応となる保険には是非加入されることをお勧めします。

加入されている方が先進医療の『多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術』を受けた場合、保険金で患者さんの治療費がほぼカバーされることが多いからです。ご負担金額が“実質ゼロ“という場合が殆どです。

白内障との診断を受けてからは、保険への加入が困難となりますので、40歳後半の方は健康なうちに先進医療対応の保険に加入して、来る「老眼」に備えておくと良いでしょう。
先進医療というシステムで、『多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術』を格安(ほぼ無料)な治療費用で老眼の視力回復までできるなんて、世界に誇れる日本の医療です。
諸外国では通常両眼で100万円以上かかることが当然である『多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術』。
実質、治療費用が無料なんて、情報を知っておかれると日本人に生まれて良かったと思える瞬間です(笑)。

2017年11月12日

白内障の治療方法に点眼薬や内服薬は効果がある?

白内障とは?

白内障は、目の水晶体という部分が白く濁ってくる病気です。白内障の多くは加齢によるもので、老人性白内障(加齢白内障)といわれています。老人性白内障は白内障患者の7割以上を占めますが、他にも先天性や外傷性、アトピー、糖尿病など代謝性の病気、薬剤や放射線による白内障もあります。

加齢によって引き起こされる白内障は、高齢者になると誰にでも発症する可能性のある疾患です。皆さんが総称して呼んでいる白内障はこの老人性白内障(加齢性白内障)のことが多いです。
白内障とは眼球の中に存在する、カメラで言うレンズの焦点を合わせる役割を持つ水晶体が、何らかの原因により白く濁り始める病気です。この水晶体の焦点を合わせる働きは老化とともに衰えていきます。多くは血液の酸化(サビ)により水晶体が硬化、混濁します。水晶体は光を集め、その光を眼底の網膜に反射して、捉えている物体などの像を結ぶ働きをしています。そうして私たちに実体として見せてくれているのですが、その働きが弱まると集まった光が乱反射して鮮明な像を映し出せなくなり、物がかすんで見えたり、視力の低下を引き起こします。

 

白内障の治療 〜 最初は老眼として始まる

初期では老眼と言う形で症状が出ます。『視力低下』という自覚は少ないのです。「老眼=白内障」ですよ、とお伝えすると多くの方は驚かれます・・・。白内障の実態を理解されている方が少ないということです。

進行するにつれて、目がかすむ、ぼやけて見えにくい、ものが二重三重にだぶって見える、光がまぶしく感じるなどの症状が現れます。晴れた日の屋外がとてもまぶしく感じたり、車の対向車のライトがまぶしく感じたりします。

また、遠くが見えにくく感じるために、近視が進んだように感じる場合もあります。実際、水晶体が固くなり、厚みを増すと、近視が進行するため眼科を受診される場合もあります。この水晶体が固くなり、厚みの調節がうまくできなくなった状態が「老眼」なのです。
目の構造はよくカメラのしくみに例えられますが、水晶体はカメラでいえばレンズの役割をしている部分です。カメラもレンズにくもりや汚れがあると、光が反射してぼやけて見えますが、目も同様に水晶体の濁りによって光が散乱して、ものがかすんで見えたり、ぼやけたり、まぶしく感じてしまうのです。
また、進行すると瞳を覗くと中心の黒い部分が白っぽく見えます。

もやがかかったようにモノがかすんで見える。光の強い屋外や明るい所ではまぶしくて見えにくい。ぼやけて二重三重に見える。のような症状がでてきたら白内障かもしれません。

 

一般的白内障の治療

生活習慣による予防が大切ですが、一度白内障が起ると手術が必要となります。何故なら、混濁したたんぱく質(生卵の透明な白身が、ゆで卵となり白身が白くなって固まることをイメージしてください)を透明に戻すことは、事実上不可能だからです。
一般的な点眼薬での治療、現在の手術では殆どの場合は痛みも無く10分足らずの時間で完治が可能です。

目薬

一度濁った水晶体は元にはもどらないとされています。残念ながら白内障改善に有効な点眼薬はありませんが、保険診療で目薬の処方は認められています。
目薬を治療に用いるのは症状が軽度であまり視力に影響のない場合に、症状の進行を遅らせる目的で使用されますが、殆ど効果は期待出来ません。

 

内服薬

小栗は白内障進行予防目的で、漢方薬を処方しております。
しかし、ゆで卵の固まった白身を、もとの透明な白身に戻すことは出来ません。内服薬にはそれほどのタンパク質を変化させる効果は難しいと考えます。
漢方薬を処方する目的は、積極的に白内障を改善するのではなく、全身状態を整えて白内障の進行を抑制する目的です。
全身的な作用として漢方薬は効果が期待できるのです。


手術

白内障とは、繰り返しますが目の中でレンズの役割を果たしている水晶体が白く濁ってしまう病気です。
白内障の手術は水晶体の濁りを取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入します。
眼内レンズは長期間の安全性が確認されており、一度治療すれば、生涯白内障が再発することはありません。
白内障による視力低下を回復する唯一の方法が手術なのです。

 

まとめ

白内障の実態は何かというと、水晶体のたんぱく質が固くなり濁る、たんぱく質変性です。
丁度、卵の白味がゆで卵になると固く、白くなるようなものです。ゆで卵の固まった白味を透明には戻せません。
ですから白内障そのものを治療して水晶体の混濁を取り除くことは、ゆで卵を生卵に戻すことが出来れば可能かもしれません。しかし、現時点では難しいと思われます。
そのため、諸外国では「白内障の目薬」は使われません。効果が期待できないからです。民間療法や代替医療でも難しそうです。現在の科学技術では白内障を治す方法は一つ、手術以外では視機能回復は無理だと考えます。